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更新日:2022/12/12
テストや試合などの重圧のかかる場面で、ふだん実力が出せない状態のことを「プレッシャー」のもとで「チョークする」と言います。これは、プレッシャーから来る不安な気持ちでワーキングメモリーがいっぱいになってしまう状態を指しています。よく「不安で頭がいっぱいになる」と言ったりしますが、それは「不安でワーキングメモリーがいっぱいになる」ということです。ワーキングメモリーが、不安でいっぱいになると、本来「脳の中にある勉強机」に置いておけるはずの情報が置けなくなり、問題を解こうと思っても、何も浮かんでこなくなるのです。それでは、どうしたらいいのでしょう?答えは、ワーキングメモリーから不安を取り除いてあげることです。「テストの前に、心配なことを書くことが効果がある」という研究結果があります。不安な情報を「不快な情報」としてさらけだしたほうが、別の事柄と切り離して考えることができるようになり、テスト問題に集中することができるそうです。また、「ステレオタイプ」と言われる、「多くの人に浸透している先入観、思い込み」に惑わされないことが大切です。例えば、「女子は一般的に数学が不得意」という考えなどです。その場合、「そういうことがあるかもしれないが、そうでないこともある」という考え方を持てるといいと思います。また、本番を想定してプレッシャーのもとで練習することも、非常に大切です。つまり、日頃からいかに本番を想定した練習ができているかということです。(例えば、タイマーで時間を区切って本番の試験を意識して勉強する、テレビや音楽なしで勉強するなど)それは、勉強にもスポーツにも言えます。大切な場面において、プレッシャーがかかったり不安になったり、緊張したりするのは「慣れていない」からです。慣れることで不安がなくなり、ワーキングメモリーをテスト問題に専念させることができるのです。