〜教育、医療、福祉、地域の連携を目指す法人です〜
更新日:2013/08/20
非・自閉症者が作った客観的な診断基準と、本人の主観的な意識との間には、当然ながらズレがあります。
まず、こういうところは、本人はまず自覚していないと考えられる。
だから、できるだけ早い内に「診断」して、「教えて」あげなければならない事柄です。
・顔の表情・身振りなどの非・言語的行動ができていないこと
・自分の姿は自分からは見えない。
・発達の水準に相応した仲間関係がないこと
・自分の発達の水準が判らない、仲間関係そのものが解からない、極端に言えば、自分が大人なんだか子どもなんだかも分かっていない
・他人と体験を共有すること
・他人とは体験を共有していない、ということを知らない。
・対人的または情緒的相互性の欠如
・自分のできる範囲でやっているので、できていないことがあるとは全く気づきません。
・他人と会話を開始し継続する能力がないこと
“こっちからしゃべる”と”あっちの言っていることを聞く”のどちらかしかないので、お互いの意思の疎通や意見交換のためにする「会話」、なんてものがあること自体を知らない。
・独特な言葉使い:他人と照合していないので、他人との照合がないなんて、夢にも思わない。
・ごっこ遊びや社会性のある物まね遊びの欠如:その能力が無いのだから、放っておいてできるようになるはずがない。
・自分の興味が極限していること:他のものには注意が全く向いていないから、一点に集中している。全体に注意が向けられるくらいなら、興味が極限するはずない。
・同時にたくさんのことができないこと:本人はいつもいつも、ひとつひとつやっています。でも、やることが一度に重なるから、パニック状態になる。
・フラッシュバック(タイムスリップ)していること:本人には、見えたり聞こえたり、実際に体験されているから。
しかし、以下のものは、自覚症状があって記憶に残りやすいと思います。
・学習上の遅れ:読み・書き・計算・運動ができない。←通知表の成績が悪かったり、できないことでバカにされたりするから。
・言葉の遅れ:始語が遅い・言葉の理解が悪い・しゃべり方がおかしい・発音がおかしい・単語が出てこない・言いたいことがうまく言えない。
・不注意:忘れ物が多い・よく物をなくす・宿題が出ていることを覚えていない・持ち物が思い出せない・人に話し掛けられているのに気づかない・ボーッとしている。←だいたい、怒られたり罰があるから。
・多動と衝動性:落ち着きがない・せっかち・早とちりで失敗する・事故や怪我をよくする。
・明らかな神経症状:パニック発作・自傷・多傷・抜毛・特定の単一恐怖症など。←その行為そのものというより、その行為の結果や対象物が目に見えるので。
今日のキーワード
常同行動:毎日行っていた、繰り返しの動作。好きで離さなかった物・いつもいつも見ていた物・聞き入っていた音。